俳優の横浜流星が主演を務める、NHK大河ドラマ
『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』。
新キャストが次々と登場していますね。
その中でも、絵師や狂歌師、戯作者たちが集まる
宴席(今でいう忘年会)で、お笑い芸人の雰囲気で
ユニークな顔立ちの登場人物が印象に残ります。
江戸の戯作者・狂歌師の唐来三和(とうらい さんな/
さんわ)です。
唐来三和役の俳優は誰?
「べらぼう」の中で、どんなポジション?
いろいろと調べて見ました。
べらぼう唐来三和役の俳優は誰?

引用元:Instagram
唐来三和の出身・経歴
唐来三和は、本名を加藤といい、もともとは高家(名門の旗本)に
仕える武士でしたが、天明期に何らかの事情で町人となりました。
その後、江戸本所松井町の娼家に婿入りし、「和泉屋源蔵」と
名乗るようになります。
この頃から戯作者・狂歌師としての活動を本格化させました。
蔦屋重三郎(横浜流星)との関係
ドラマでは、唐来三和は蔦屋重三郎(主人公)の弟分として
描かれることもあり、娼家に婿入りした際には蔦屋重三郎と
親密な関係を築いたとされます。
戯作者・狂歌師としての活動
洒落本『三教色』や『大千世界牆の外』『和唐珍解』
『莫切自根金生木』『頼光邪魔入』『通町御江戸鼻筋』など、
ユーモアと風刺に富んだ作品を多く発表しました。
1789年(寛政元年)には『冠言葉七目記』『天下一面鏡海鉢』を
刊行しますが、後者は松平定信の寛政の改革を風刺した内容とされ、
絶版処分を受けます。
絶版処分を受けて2年間絶筆した後、『善悪邪正大勘定』
『再会親子銭独楽』などを発表し、
文化人の仲間入りを果たします。
狂歌・文化人としての側面
太田南畝(桐谷健太)の門人として狂歌もたしなみ、当時の文化人ネットワーク
の一員として活躍しました。
同時に、唐来三和は蔦重(横浜流星)との交流を通して、蔦重の
周囲にいろいろな個性を持った文化人や芸術家などを引き寄せる
重要な存在として描かれます。
この唐来三和役に抜てきされたのが、俳優の山口森広さんです。
名バイプレーヤーとして独自の地位を築いてきた実績が
評価されたものと思われます。
山口森広さんのコメントです。
出演させていただけることが決まったときは、飛び上がって喜びました。
俳優として、大河ドラマに出演するというのは一つの夢でもあります。
妻にも毎年「あんたいつ大河出るの?あんたいつ大河出るの?」と
言われ続けておりました。今年はついに良い報告ができて嬉しい限りです。
素晴らしい共演者の皆さんとともに、江戸の時代に笑いとユーモアを
届ける唐来参和として、
この『べらぼう』の世界をたっぷり生き抜きたいと思います。

べらぼう唐来三和役の狂歌師を演じるのは山口森広さん!

引用元:Instagram
狂歌師とは狂歌を詠む人を指します。
江戸時代の狂歌とは、5・7・5・7・7の定型にのせて
日常の出来事を題材に遊び心を重視し、俗語でしゃれや
風刺をきかせた、こっけいな短歌のことです。
庶民の間で広く愛され、歌会や狂歌本を通じて文化として
発展、一大ブームを巻き起こしました。
とりわけ、唐来三和は江戸時代の出版(狂歌本など)や文化人たちの
ネットワークの中でも、ユーモアのセンスにたけた狂歌師として、
独特の存在感を放っていました。
山口森広さんの唐来三和役は、はまり役と言えるでしょう。
山口森広さんプロフィール

引用元:oricon news
デビューと活動歴
・名前:山口森広(やまぐち しげひろ)
・生年月日:1981年9月23日
・出身地:神奈川県
・身長:173cm
・血液::AB型
・趣味:ギター、ウクレレ、歌
・特技:バドミントン
・最終学歴:帝京大学卒
・所属事務所:レプロエンタテインメント
11歳から子役としてデビューし、ドラマ、バラエティ、
CM、舞台とさまざまなジャンルで活躍しています。
2012年に劇団ONEOR8に入団し、以降も映像・舞台ともに
精力的な活動を続けています。
受賞歴
2019年、短編映画「しあわせのかたち」で福井駅前短編映画祭
最優秀主演男優賞を受賞。
短編映画「歌う!女探偵」で渋谷TANPEN映画祭助演男優賞を受賞。
音楽活動
音楽ユニット「ジ・シゲキーズ」や「@Tension!!」で作詞作曲や
ボーカルを担当。
脚本・監督も手がける
2020年、短編映画「捨てといて捨てないで」で
脚本・監督デビューも果たしています。
演じる役の多様性
山口森広さんは「優しいお父さん」「パワハラ上司」「暑苦しい男」など、
シリアスからコメディまで幅広い役を演じています。
コメディやユーモア、時には毒を含んだ役も得意で、観客の笑いを
誘うだけでなく、人間の本質や葛藤をリアルに描き出す演技が評価
されています。
舞台での挑戦
舞台では、コメディから重厚なドラマまで幅広く挑戦し、特に
「人を笑わせようとするのではなく、役を全うすることで
自然と笑いが生まれる」ことを大切にしています。
2025年には舞台『誕生の日』で、女性としての生き方を諦めた
女性役を男性俳優として演じ、観客に人間の本質や差別への意識を
問いかける役柄も話題となりました。
演技の深み
山口森広さんは、役の内面や心情を丁寧に掘り下げ、表面的な
演技ではなく、人間の複雑さや感情の揺れを表現することを
重視しています。
大河ドラマ『べらぼう』の唐来三和役では、江戸の文化人としての
ユーモアや風刺、そして時代の波に翻弄される人間味を加える役柄と
して、物語に深みとリアリティをもたらすことが期待されています。
まとめ
山口森広さんを語る上で、もう一つ欠かせないエピソードが
あります。
山口森広さんは26歳の時に、同い年の一般人女性と結婚して
います。
バイトをいくつも掛け持ち、食いつないだ20、30代の時に
妊娠中の奥様が「バイトを一度全部やめて役者に集中して
みたら」と言ってくれたそうです。
その一言で全てのバイトをやめて、いくつものワークショップ
に参加したり、舞台のオーディションを受けたり、芝居に集中
するようになりました。
やがて、少しずつ声がかかり、バイトをしなくてもギリギリ生活
ができるようになったと雑誌のインタビューで語っています。
今日の名バイプレーヤー・山口森広さんを生んだのは、
奥様であることが伝わってきますね。
家族構成は娘さんが一人います。
2011年に生まれていますから、現在、14歳と思われます。
山口森広さんにとって、「べらぼう」の唐来三和役は
次なる飛躍につながるステップになると期待しております。
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